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Author:榮の間
[京都eco贔屓] 週末勝負、時々京都。改めまして、2010年の誕生日を機に「京都贔屓。」に名称、変更。

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2011/02/16

「土を喰う日々」

昨年末、体調を崩した頃、押入れから古い本を一冊引っ張り出して読み始めた。
水上勉の土を喰ふ日々―わが精進十二ケ月買ったときから、何度も読み返していて、いつの間にかカバーも無くなっている。奥付を見たら初版昭和53年、54年の第4刷だった。買ったのは10代後半か。

内容は、軽井沢で暮らす著者が、9歳から京都の禅宗寺院の庫裡で習いおぼえた精進料理の数々を、季節の食材と思い出とともに自ら包丁をふるい再現する、12ヶ月の章立て。

今まで何度も読み返しているのに、禅寺の名前が記憶に残っていなかった。
著者の暮らした禅宗寺院は相国寺瑞春院、等持院(老師の隠侍)。

DSCF1259.jpg

例えば、三月の章は高野豆腐・湯葉、 四月の章は山菜・タラの芽。五月の章が筍・うど 。そして六月の章の梅干…

一月の章の印象的な一節。老師から

「承弁(著者)や。またお客さんが来やはった。こんな寒い日は、畑に相談してもみんな寝てるやもしれんが、二、三種類考えてみてくれ」


凍った畑と、庫裡の乾物箱と相談する少年は、その後、そのまま軽井沢に居た。

そして、二月の章のでは

ぼくは一ど台所の隅に、ほうれん草の根のところをうすく切り捨てたのを放置して、老師に見つかったことがあった。老師はだまってそれを拾いあつめられると
「よう洗うて、ひたしの中へ入れとけ」といわれた。
ぼくは赤面した。ほうれん草の根はまことに洗いにくい。
…中略…
老師は怒るふうでもなく、「いちばん、うまいとこを捨ててしもうたらあかんがな」といわれた。


読むだけで、体に効いた気がする。作って食べればもっと良かろうと聖護院大根と揚げを鍋いっぱい炊いた。
それにしても…文中には天龍寺だの東福寺、妙心寺と京都の禅宗寺院の描写が並んでいるのに、寺院に興味が無かった頃は、旬の食材、食べ物の記憶ばかり。梅の頃の相国寺に行ってみたい。

週始め、出先でまたも風邪を貰った…。最悪。布団かぶって、薬代わりに土を喰う日々を読む。4月の筍の章。

もう一冊は辞世のことば)。先月NHKで、千年の花を咲かせたい~小泉淳作・東大寺ふすま絵に挑む~という特集をやっていた。
東大寺、本坊40枚分のふすまを、桜や蓮(はす)の花々で埋め尽くす作品のドキュメンタリー。桜の花弁を丹念に仕上げていく様子、蓮の絵に手を入れる様子。途中からだったのが残念。
桜の襖の間に小泉淳作画伯が置いたのが、西行の辞世。「願わくば 花の下にて 春死なん その望月の如月の頃」。放映後、またぞろ引っ張り出して読んだ。再放送があるなら、もう一遍最初から見たい。

 
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Comment


    
 

■舞MAI さん。

> 大原で大量買い…。
わかります~。つい、かご一杯入れてしまうんですよね…。
とくに山菜やら見つけると、いけません…。
大原と聞くと、里の駅に行きたくなります~。

2011/02/28(Mon) | 榮の間 | URL | Edit
 

No Title

ホント、50過ぎると体質が変わりますね。季節の野菜が事の外、口にも体にも沁み渡る感じがします。
作年の秋には、教えて頂いた大原で野菜の大量買い(笑)もちろん志野のドレシングも大量買いしました(笑)。




2011/02/26(Sat) | 舞MAI | URL | Edit
 

■舞MAI さん。

コメント、ありがとうございます。嬉しいです♪
丁度体質が変わる時期なのか、
ふーーーっと吸い寄せられるように読み返してました。
丁度これから山菜の季節…今年は近くの山に行って見たい、と思ってます。
これからもどうぞよろしくです。

2011/02/26(Sat) | 榮の間 | URL | Edit
 

はじめまして。

いつも楽しく拝見させて頂いてます、名古屋近在女子です。
さっそくアマゾンで取り寄せ読了。
水上勉さん、い~ですよね。
滋養を頂きました~ありがとうございました。

2011/02/25(Fri) | 舞MAI | URL | Edit
 

■Koyomimania さん。

コメント、ありがとうございます。
軽井沢…。土を喰う日々の舞台ですね。
3月、4月は山菜、筍~羨ましいです。
これからも、どうぞよろしくです。

2011/02/21(Mon) | 榮の間 | URL | Edit
 

■ぽんさん。

体調崩している時に読むと、こういう食生活に憧れます。
ここまでの精進は無理ですが、
最近ほとんど白いご飯と漬物、惣菜生活です。
肉に対する欲求が少なくなってきました。

2011/02/21(Mon) | 榮の間 | URL | Edit
 

ステキなブログですね。

麩嘉の記事を書いていて、たどり着きました。私は軽井沢在住です。
早速、本屋さんに行ってみます。
それにしても、京都についてはとにかく書く事が一杯あるのですね。これからも参考にさせて頂きます。

2011/02/21(Mon) | Koyomimania | URL | Edit
 

No Title

水上勉のこの作品は、シミジミといい本ですよね。精進でも、どこぞの生臭とは違って。
素朴に美味しそうで、食べ物への愛しみがあふれてます。

2011/02/19(Sat) | ぽん | URL | Edit
 

■reecaty さん。

お話を伺うと、これはどうでも行かなくては…
瑞春院、著者が居た当時とは様子も変わっているのか、
そこも気になるところです。

2011/02/18(Fri) | 榮の間 | URL | Edit
 

瑞春院

私は去年の9月 特別拝観をしていた瑞春院に行ってきました  
予習もかねて「雁の寺」を読み返してから
説明をしてくれた人が水上勉のことも
話してくれました
見て読んでも 読んで見ても とにかく理解が深まって楽しいですね

2011/02/16(Wed) | reecaty | URL | Edit
 
 
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